いえづくり計画⑦〜木造(軸組/2X4)?RC造?鉄骨造?編〜
2023年11月22日 更新
いえづくりコラムでは皆様のいえづくりの役に立つ情報を発信していきます。
第7回は木造(軸組/ツーバイ)?RC造?鉄骨造?編です。
日本において、戸建住宅の構造の多くは木造です。(最近は住宅着工件数全体の約6割が木造)しかし、近年では耐震性や省エネ性などを重視する傾向から、RC造や鉄骨造の住宅も増えてきています。
ここでは、木造住宅(木造軸組工法とツーバイフォー工法)、RC造、鉄骨造のそれぞれの長所と短所について、詳しく解説します。
1.木造住宅
木造住宅は、日本古来の伝統的な建築方法です。木材は軽量で加工しやすいため、工期が短く、施工費用も比較的安価です。また、木材には調湿性や断熱性に優れた性質があり、室内を快適な環境に保つことができます。
一方、木造住宅は耐震性が低いというデメリットがあります。また、シロアリや腐食などの被害を受ける可能性も高くなります。
木造住宅は、大きく分けて木造軸組工法とツーバイフォー工法の2つの工法に分類することができます。
木造軸組工法
木造軸組工法は、柱や梁などの構造材を木材で組み合わせて建物を造る工法です。日本で最も一般的な木造住宅の工法です。昔ながらの伝統的な工法を「在来工法」と呼びますが、木材と木材の接合部に金物を用いることで耐震性能を上げる「金物工法」と呼ばれる工法もあります。
長所
- 工期が短く、施工費用が安価
- 木材の調湿性や断熱性に優れる
- 自由な設計が可能
短所
- 耐震性が低い
- シロアリや腐食などの被害を受ける可能性がある
ただし、昨今では上記のように耐震性能を上げている金物工法もありますし、シロアリや腐食の被害についても、木材に薬剤を注入することで防ぐことができます。
ツーバイフォー工法
ツーバイフォー工法は、2インチ×4インチの木材を柱と梁に使用して建物を造る工法です。木造軸組工法よりも構造体が揺れなど外から加わる力を分散する造りとなっているため耐震性に優れている、と言われております。また面で家がつくられるため気密性にも優れている、と言われております。
長所
- 耐震性が高い
- 気密性が高い
短所
- パネルで家をつくるので外観デザインに制限がでる
- 木材の調湿性や断熱性に優れるが、ツーバイフォー工法独自の構造により、木造軸組工法と比べるとやや劣る
2.RC造
RC造は、鉄筋とコンクリートを組み合わせて建物を造る工法です。耐震性や耐久性に優れ、マンションや高層ビルなどの建築に多く用いられています。
長所
- 耐震性や耐久性に優れる
- 遮音性や断熱性に優れる
- メンテナンスの必要が少ない
- 自由な設計が可能
短所
- 工期が長く、施工費用が高価
- 重量が大きいため、地盤の強度が要求される
3.鉄骨造
鉄骨造は、鉄骨を組み合わせて建物を造る工法です。RC造に比べると軽量で、工期が短く、施工費用も安価です。
長所
- 耐震性や耐久性に優れる
- 軽量で、工期が短く、施工費用が安価
短所
- 遮音性や断熱性に劣る
- 錆びやすいため、定期的なメンテナンスが必要
まとめ
木造住宅は、施工費用が安価で、木材の調湿性や断熱性に優れるというメリットがあります。木造軸組工法においては耐震性やシロアリの問題もありますが、金物工法や薬剤注入により解決することができます。
RC造は、耐震性や耐久性に優れ、遮音性や断熱性にも優れるというメリットがあります。しかし、工期が長く、施工費用が高価というデメリットもあります。
鉄骨造は、耐震性や耐久性に優れ、軽量で工期が短いというメリットがあります。しかし、遮音性や断熱性に劣るというデメリットもあります。
当社は木造軸組工法の家づくりをしておりますので、もちろん木造軸組工法を推しますが、ご自身の好みでどの構造の家にするかを考えていただければ、と思います。