迫りくる新たなウッドショック!?

2021年12月15日 更新

佐藤拓哉

大阪本店

 新たなウッドショックか、と思われても不思議ではないくらい、アメリカ木材先物指数がまた上昇してきています
 
 今年8月に書いたブログでは木材価格の国際的な指標として使われるシカゴ先物市場の木材先物価格が536ドルまで落ち込んだと書きましたが、その後下落が続いて、8月19日には454ドルまでになりました
 
 8月のブログでは、先物価格が暴落しても日本の木材価格が急激に下がるわけではなく、年明けから緩やかに下げに転じてくる、と予想しました。
しかし実際のところは少し下げに転じる兆しがあるものの、今後また上がってくる可能性も出てきました。
 
シカゴ先物市場の木材先物価格がまた上がってきているからです。
 
画像出典:Nasdaq/Lumber(LSB)
 
 4月から5月にかけて一気に上昇した後、8月まで下げて、そこから12月までじわじわ上がりまた基調あがってきており、12月13日についに1,143ドルと、また1,000ドルを超えてきております。
 
ではなぜまた木材価格は上がってきているのか。
 
 現在のアメリカ木材の高騰を分析した記事によると、この背景は3つ挙げられます。
 
①カナダ西部で起きた記録的豪雨により物流がストップ
②アメリカのDIY愛好家達による木材需要やアメリカ住宅市場の力強さ
③山火事の影響
 
 ①について、カナダのブリティッシュコロンビア州(BC州)は北米木材の中心地なのですが、そこで11月中旬に記録的豪雨により壊滅的な洪水が発生し、物流が完全にストップしてしまったのです。具体的にはモノを運ぶ鉄道やトラックが動けなくなり、その影響を受けてカナダそのカナダ最大の港であるバンクーバー港も機能不全となり、木材が市場へ供給されない状態が続いています。市場に木材が供給されないともちろん価格は高騰します。
 
 ②について、アメリカではコロナの巣ごもりによりDIYの需要が大きくなり、その影響が前回のウッドショックの要因の一つにもなりました。ただウッドショックにより価格が高騰し過ぎた結果、DIYをしたくても諦めていた人達も多くいたようです。こういった人達は、木材価格が下落したタイミングで再びDIYをするためにホームセンター等で木材を買い求め、それが価格上昇の一因となっているようです。
 
 ③について以前のブログでも触れたように、北米では今年夏に例年より大規模の山火事が発生しており、それにより北米の大手木材加工会社は夏から秋にかけて生産の減少を余儀なくされている状態であったため、その影響が出ているようです。
 
このような複合的な要因によりまたまた木材先物価格は上昇しており、日本も例外なく数カ月後に価格上昇の影響を受けることでしょう。
 
 ジェットコースターのように上がったり下がったりを繰り返す木材価格ですが、今回については上記①の影響が大きく、カナダの物流が正常化されれば、価格は落ち着いてくるのはないか、とは思います。
 
 ただ以前からブログに書いているように、日本の木材価格についてはウッドショック前の水準に急に戻ることはなく、今回のアメリカ木材先物価格の影響を受けてまた若干上がった後に緩やかに価格が下がっていくのではないか、と予想します。
 
 「来年中には木材価格に悩まされることなくお客様のいえづくりに携わらせていただきたい」、と祈りながら残り半月となった2021年を駆け抜けたいと思います。
 

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