サッシの今昔

2023年11月9日 更新

浅野覚

大阪本店

暑い夏も終わり秋になってきたように思いますが、近年は秋が非常に短く感じられます。夏の暑い日射しが毎年ますます増すように思います。夏の暑い日射しを緩和する為に、窓の遮熱性能や断熱性能の高性能化されたアルミサッシや断熱ガラスが一般化されています。省エネの観点から見ても良い方向なのかも解りません。現在の住宅は、アルミサッシや断熱材に加え、すきま風を室内に入れにくくする工法で、冬は随分と暖かくなってきました。

 

 私が建築業界で働きだして50年になりますが、住宅用のアルミサッシが一般的になり初めた頃でした。その頃は、外部用の木製建具や雨戸等がまだ使われている時代でした。すきま風を防ぐ為に、柱に建具の巾で溝を彫ったり建具の合わさり部分は合いじゃくりに加工をしたり等色々な工夫がされていました。今ではそんな建具を作ってくれる建具屋さんも少なくなりましたし、その為の材木も手に入りにくくなりました。それよりも値段が高くて手が出ないと思います。

 

働き出した頃のアルミサッシは、まだ発展途上で組立部分から雨水が入ってきたり、すきま風が防ぎ切れなかったり雨戸と別々になっていたのでレールの継目から雨漏りしたり色々な問題がありました。又ガラスも1枚で寒さ暑さも木製の建具とあまり差は無かったように思います。色々と改良され合わせて家自体の断熱性能が上がるにつれて結露や換気、湿度等、新しい問題が出てきました。これからの住宅を作る上で解決していかなければ課題だと思います。各メーカーや研究機関が問題解決の方法を提案することに聞き耳を立てて取り組んで行かなければならないと思います。

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