脱炭素と建物

2023年7月21日 更新

浅野覚

大阪本店

世の中で脱炭素(CO2)を減らそうと色々な産業で努力されています。

目的は急激な気候変動を、止めようと言う事かなと理解していますが、地球の歴史を見ると氷河期や温暖な気候の時代又、恐竜時代は今より空気中の二酸化炭素がずいぶん多い時期だったようです。気候の変動は、隕石の衝突等を除けば、ゆっくりと時間をかけて変わって行ったと思います。地球上の動植物は、気候に合わせて生き残る為に、自身の体を変えて行ったと思います。現代の気候変動のスピードが動植物が変化する時間をはるかに越えている為に多くの種が絶滅する危機に、さらされているのでしょう。

 

 日本の古くからの建物は、基礎には石、構造材には材木、屋根には木膚や藁、壁には土、建具は紙等、考えて見れば究極の自然素材で出来ていました。それこそ耐久年数が過ぎても自然に帰る素材で出来ています。新しく建てる場合でも、50~60年も経てば材木は建物に利用できる程度に成長するでしょうし、他の材料も再生産可能です。脱炭素の見本みたいな建物と思います。

 しかし、現代の住宅事情を考えると再生産される材料では、高層のマンションは建てれないし、戸建の住宅でもコンクリートや、鉄、ガラス、プラスチック等は必需品です。建物の件数も多いため材料が足りません。

 

 住宅建築に携わる私たちが、今、出来る事は建物を長持ちさせる事と、省エネルギーの住宅を建てる事ぐらいでしょうか。日本の気候が急激に変化すると

今、建てている住宅も気候に合わなくなってしまう可能性もあります。気候が変動するのは、しょうがない事だと思いますが、変動についていき変化できる時間は、たっぷり欲しいものですね、地球の動植物のためにも!

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