職人さん不足

2023年5月19日 更新

浅野覚

大阪本店

住宅の建築現場に若い職人さんを、見かける事が少なくなって久しくなります。

足場屋さんや、クロス屋さん等、職種によって若い職人さんが働いているところを見かけますが、基礎屋さん、大工さん、左官屋さんなど多くの職種では、若い人の職人さんを見かける事が、少なくなっています。高度の技能が必要な職種ほど、技能を修得する長い時間が必要になってきます。少し前までは、親方に付いて技能を修得するために努力している職人見習いの若い人が、現場で働いていました。

 

 現場仕事の賃金は仕事の量でいくらと決まっていて、その賃金の中で、親方の給料、弟子の給料、経費等を支払いながら弟子を育てなければなりませんでした。今までは建築費自体が安く抑えられていて、同様に職人さんの賃金もなかなか上がりませんでした。近年資材の値上げラッシユから建築費が上がってきています。人手不足から一般の人の給料も上がってきています。

 

 建築現場の職人さんの賃金も、世の中の動きに合わせて上がればいいのですが、資材の値上がりや一般の人の給料の値上がりに追いつかないのが現状です。今では外国人の職人さんが多く見られる建築業界ですが、聞くところによると韓国やシンガポール等、建築の仕事では外国の方が賃金が高いらしいです。建築業界では人手不足の為、外国人労働者がいないと成り立たない状態になっていますが、賃金の高い国へ外国人の労働者が引っ張られてしまうと、日本の建築業界では高齢者の職人ばかりに、なってしまいそうです。これから思い悩む問題だと思います。

 

 日本の若い人が働きたくなる魅力がある業界にしなければ、建築業界の未来が危ぶまれる事になりそうです。

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