中古マンション購入時の注意点

2022年12月14日 更新

佐藤拓哉

大阪本店

 大阪本店で現在あるマンションの一室をフルリノベーションしております。

 お客様からご依頼いただき請負工事をやらせていただいていますが、このマンションが築40年超なのですが、色々と良い意味で驚くことがありました。

 まず、マンションの管理棟は独立して建物一棟あり、そこには2-3人程の管理人が常駐しており、丁寧な対応をしてもらえます。私も過去に住んでいたマンションに管理棟があり、管理人が常駐していましたが、一人しかおらず不在のこともあったと記憶しております。

 次にここのマンションの管理組合にはホームページがあり、そこで情報発信を行っております。またマンション所有の土地の一画に農園を作って、区分所有者への農園の貸し出し、農園体験、獲れた野菜の格安販売等を実施しているようです。住民に対してこれだけのサービスをしているマンションは見たことがなく、驚きました。ちなみにこのマンションの敷地内には公園があり、お子様がおられる家庭ならめちゃくちゃ便利です。

 最後に築40年超えとあって「ぱっと」見た外観は古いマンションなのですが、エレベーターや玄関扉、サッシ等の所謂共有区分(マンションの各オーナーが共同で管理する部分)はとても綺麗になっており、部屋の中をきれいにリノベーションすれば新築マンションと変わらないな、と感じました。

 さて上記のようなこのマンションの良い特徴を述べましたが、これらはすべてマンションの管理費や修繕積立金が十分あるからできることだと思います。このマンションは総戸数が全部で550戸以上ありますが、戸数が多いということは住民から十分な管理費や修繕積立金を徴収できる、ということに繋がります。戸数が少ないけど敷地は広く新築から住んでいる住民からは満足度が高いマンションなどがありますが、こういった物件は後々に修繕積立金が上げざるを得なくなります。最悪の場合、住民から修繕できるだけの積立金を徴収できず、住み続けるのに危険なマンションに変わってしまう恐れがあります。実際に修繕積立金が上がって支払えなくなる事例は出てきており、今後築50年超えのマンションが増えるとこういった事例はますます増えていくことでしょう。

 よってマンションを選ぶ際は部屋の中がどうか、ということだけでなく、そのマンションの戸数や修繕積立金の状況、現状のマンションの大規模修繕状況をしっかり確認して購入の判断をすべきだと思います。

 

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