値上げの春

2022年4月26日 更新

佐藤拓哉

大阪本店

 昨今世界中であらゆるモノが値上げされていていわゆるインフレが起こっています。経済大国アメリカで毎月発表される消費者物価指数(CPI)は今年2月に前年比7.9%、3月に前年比8.5%と40年ぶりの高い上昇率となっております。(但し3月のCPIはサービスの伸びが顕著で、モノの伸びはピークアウトしたか、と言われてます。)

 翻って今までデフレが長いこと続いた日本においても、ガソリンや食料品といった我々の生活に直接影響を及ぼすモノの価格が上昇してきております。建設業界においてもあらゆる資材が値上げされており(もしくは今後値上げ予定)、業界内では「値上げの春到来」と言われております。

 現状各住宅資材メーカーより値上げのアナウンスされている製品の例としては、トイレ・ユニットバス・キッチン・サッシ・給湯器・建具・床材・断熱材・外壁材・屋根材等で、あらゆるモノが対象となっています。しかも数%の値上げではなく、アイテムによっては40%程度値上げするものもあります。

 このような値上げラッシュの原因は、やはり原油価格高騰とそれに起因した物流費高騰が背景にありますが、それ以外にもコロナによる中国のロックダウンによる供給の不足や、世界経済回復による需要の拡大急激な円安等、様々なモノの価格が上がる要因が重なって今の状態になっているかと思います。

 メーカーからの値上げ率が数%で更に値上げ期間が限定的であれば、住宅会社はお客様に対して値上げを実施しないかもしれません。しかし今回はアイテムによって大きく値上げされるモノもあり、且つこの状況がいつまで続くか全く読めない状況になってます。住宅会社もさすがに自社で値上げ分を吸収できなくなり、短期的に住宅価格は徐々に上昇していくでしょう。

 ウッドショックという言葉が少し前に世間を騒がせましたが、木造住宅に使用する木材価格も約1年前に急激に上がった後、若干下落したものの今でも横ばいが続いており、「以前の価格に戻ることはないのでは?」と言われております。木材以外の住宅資材の価格も木材価格の動きを辿るのであれば、住宅価格も高止まりする可能性もあります。

 住宅に関する決断を急かしているわけではありませんが、この業界で起こっている現状をお伝えしました。

このような背景から弊社でも今後お客様に提示するお見積り価格が上がってくる可能性がありますが、ご了承いただければ幸いです。

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