魔法瓶住宅

2021年10月8日 更新

浅野覚

大阪本店

今年の初めから建物の省エネ基準が改定され、今までより以上の断熱性能やエネルギー消費量が少ない住宅設備機器の採用、自家発電装置の設置等、建物自体がエネルギーを、今まで以上に消費しないように、求められています。

私たち住宅を建築する者は、その基準を満たすように住宅を建てなければいけません。具体的には、屋根、壁、床の断熱材を性能の高い材料に換えていく事、開口部のガラスやサッシ本体を断熱性能の高い部材に換える事等です。

 

 自家発電装置、太陽光発電やガスによる発電などを除いて建物本体は、例えれば魔法瓶の中のような、外気温に左右されず安定した温度を保つような空間を作る事を、求められているのかなと、私は思います。魔法瓶の中に3分の1程度お湯を入れると、お湯の湿気でかなり湿度の高い空間になります。私たちが、建てた住宅も断熱性能が高ければ高い程、魔法瓶の中のようになります。確かに冷房や暖房の効率は高くなるでしょう。ただし湿度を快適に保つ方法がなかなか難しく24時間換気以外にセントラル調湿装置、個別の調湿機等の機械を一年中動かす等、機械に頼らなければなりません。反って省エネにならないと思います。

 

 エネルギー消費の少ない高気密工断熱の家は、冷暖房が必要な季節にはその長所が充分に生かせると思います。それ以外の気候の良い季節には、自然の恵みを十分に堪能して生活していく方が良いと思います。

そこで、住宅を設計するときは、自然の恵みを堪能できる季節を中心に考えなければいけません。建築する敷地を十分に調査し、たとえば、方位、高低差、日当り、風向き、隣家との関係などを考慮し住宅のプランに反映しなければなりません。住宅本体の持つ優れた性能と適切なプランによって、より快適な住宅建築を【木恵の家】と共に、日々努力していきたいと思います。