今日のお話は地鎮祭
2021年4月16日 更新
今日のお話は『地鎮祭』についてです。
今回のブログ担当は 大阪店 営業担当の 早 瀬 淳 です。
先月、吉日に地鎮祭を執り行いました。
昨年、新築のご相談を受け、先ずは土地探しからです。会社は違えど、二十数年来のお付き合いの気心知れた不動産会社担当者とタッグを組み、お客様のご要望に応えるべき土地探しに奔走。二人で、ここがいいかな、あそこはダメかなどと言い合い、二人の意見が一致した物件をご案内。お客様にも気に入って頂き、これで良し、早速買付を入れるも、この物件はお昼前に売れましたとの返事。落胆もそこそこに、次の物件探しに気持ちを入れ替える。
少し時間がかかりましたが、気に入って頂ける土地をご紹介でき、めでたく土地を購入することができました。勿論、建物のご要望も事前にお伺いし、その土地にどんな建物が、概ねどの位の金額がかかりそうか、建物の間取りプランも資金計画も打合せ済み。
とはいえ、土地購入のための参考的な資料。具体的な建築プラン打合せを行い、今年2月に無事、建築請負工事契約を結び、市役所への建築申請を行い「いざ着工」っと、その前に大変前置きが長くなりましたが、 今日のお話の『地鎮祭』です。
皆様は、きれいにならされた土地に4本の竹が立てられ、しめ縄が張られ、時に紅白幕や青白幕の張られたテントなど、そんな光景を見たことがありませんか。この様子が地鎮祭です。では、地鎮祭は何時、何の為にするのか、どんな意味があるのか。
これが、今日のお話です。
地鎮祭はこれから新しくお家を建てる前に行う『儀式』です。
読んで字のごとく、地に鎮まって頂く儀式です。
日本の神道は八百万の神の信仰があります。森羅万象、万物いろいろなものには神が宿っておられると考えられています。
地鎮祭は、その土地を守っておられる氏神様に、
・土地を利用する許可を頂く。
・工事の無事安全を祈る。
・その土地に住む人の繁栄を祈る
という意味が込められています。
地鎮祭の儀式は、古くは日本書紀にもその記載がある、伝統的な風習です。
地鎮祭は神式が一般的ではありますが、仏式やキリスト教式で行われることもあります。
仏教では、宗派によっても少し違いがあるようです。私も、仏式やキリスト教式の地鎮祭に出席させて頂いたことがあります。
地鎮祭は、家を新しく建築する時に行う儀式ですが、必ず行わなければならないものではありません。行うかどうかは、お施主様が決められるものです。地鎮祭を行うと決めて、施工会社に伝えれば、日取りの相談、会場の設営、神社への依頼や打合せなど、準備してもらえます。又、地鎮祭を行わない場合でも、工事関係者だけで、地鎮祭の略式で安全祈願を行うことがあります。
実際に地鎮祭はどんなことをするのでしょう。
まず、神主様がお供え物と参列者を祓い清めることから始まります。
そして、神様をお招きし、奉献酒とお水、お供え物を差し上げます。祝詞を奏上し、氏神様に安全祈願を行います。敷地四方を廻り(北東:鬼門の方向から始め、神様の後ろを通らないように)白紙にて土地を清めます。それから地鎮の儀です。設計者が鎌を入れ、雑草を掃い、お施主様が鋤で土地を穿ち、そこにご神官が鎮め物を納め、施工者が鍬で土地を均します。その際、設計者、お施主様、施工者は「エイ、エイ、エイ」と大きな声で掛け声をかけます。この時の「エイ」は「栄」に通じ、栄えることを祈念しています。
次に、参列者全員が順番で玉串を祭壇に置き、神様に捧げます。工事関係者が多い場合などは、主だった人が行った後、全員で列拝することがあります。
玉串奉奠が終わり、神主様がお供え物を下げ、神様を送り返し、参加者が神様をお見送りします。
最後に、安全を祈念しお神酒を拝戴致します。神主様が音頭を取り「イヤサカ」と発声し、全員で唱和してお神酒を頂きます。この時の「イヤサカ」という言葉は「家栄」、家が栄えることを祈ると言われています。
地鎮祭の日取りは吉日に行うとされていますが、大安や先勝といった、「六曜」の吉日と、なる、たいら、さだんといった、「十二直」に基づく建築吉日の双方で考えることが多く、施工会社の担当者に相談するのが良いと思います。
最後に、一番気になる費用ですが、お施主様が用意するのは、神主様へのお礼『初穂料』ですが、一般的に3万円~5万円が相場です。奉献酒は建設会社が用意する事が多いです。
お家を建てる時の儀式は、この地鎮祭以外にもあります。次はその話かも?
『あっ、あのことだな』と思われた方も居られるようですね。
実は、それだけではないのかも。
長々となりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。