アメリカ材木先物指数から見るウッドショックの行末

2021年6月24日 更新

佐藤拓哉

大阪本店

  ウッドショックの動向を注視しておりますが、少しずつ事態の沈静化に向かいそうな動きも出てきています。アメリカの材木先物指数が6/18に3ヶ月ぶりに900ドルを割り込み、その後も800ドル台のレンジで動いております。5/7に一時1,670ドルをつけたアメリカ材木価格ですが、1ヶ月くらいで価格が半減しました。このウッドショックが起こる前は、300~400ドル台くらいのレンジを動いていたので、そこまでは戻っておりませんが、急騰した価格は暴落に近い形で下がってきております。

 

2020年7月〜2021年6/18の米国材木先物市場の推移

 ではここから以前の300〜400ドル台に戻っていくのか、というとすぐには戻らないかと思います。理由は、このウッドショックの原因となったアメリカの好況な住宅需要がまだまだ続くと思われるからです。

 現在800ドル台まで戻ったのは、アメリカにおいてあくまでも木材価格及びその他原料の価格が高騰したことにより住宅価格も高騰しており、現状は建築することを待つ動きが出てきているからだと思います。今後木材価格が下がったら住宅購入需要がまた盛り上がるので、需要が落ち着くまでは徐々に価格が下がるような展開になると予想します。

 ところで住宅購入需要はアメリカにおける低金利も要因としてありますが、それ以外にもテレワークが定着したことで郊外の住宅に住みたいという人が増えてきているからだと言われています。アメリカの郊外で今人気なのがフロリダとかテキサスとのことで、実際に住宅価格が上がってきているか確認してみました。下記表は1980年の第1四半期の住宅価格を100とした時の指数を表したものです。フロリダはサブプライムローンによる住宅バブルがあった時500間近まで来てリーマンショックで急落しましたが、現在は500を超えています。

 

フロリダ住宅価格指標

 

 続いてテキサスはリーマンショック前に緩やかに上昇して、リーマンショック後も緩やかに下げていましたが、ここ5年くらいで急上昇してきています。

 

テキサス住宅価格指標

 もちろんNYなどの都心部でも価格上昇の傾向が見られましたが、フロリダやテキサスの方が上昇の角度が若干急かな、というイメージです。郊外だけでなくアメリカ全体で価格が上がっているということでしょう。

 結論としてこういった住宅バブルはリーマンショックのような大きなリセッションがないと落ち着かなさそうですが、今回のコロナショックにおいては金融緩和による低金利で市場にお金が溢れている状態を作ったので、現状ではまだまだ続くのではないか、と思われます。ただ木材価格の下落から見られるように、行き過ぎた価格上昇は異常な状態であって、マーケットが冷静になってきているので、今後は米国住宅価格及び木材価格は緩やかに低下していくかと思います。アメリカのアナリストによると木材価格は2022年末にかけてゆっくり下がっていくようです。

 このように、木材価格は落ち着きを取り戻す動きが出てきている一方、足元ではまだまだ値上がりすることは目に見えています。ベターホームでもこれから建てる家については、現在お客様に難しい判断をしていただいていることもあり心苦しいです。ベターホームでは、ウッドショック前に建設したモデルハウス兼分譲住宅も滋賀と兵庫にございますので、ぜひチェックしてみてください。

 

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